土にふれる。草木であそぶ。虫をさがす。季節を肌で感じる。
作物を育てる。収穫を喜ぶ。
まどか幼稚園では子どもたちがさまざまな実体験の中で豊かな感性や情緒を育めるよう目指し、地域の自然を身近に感じられる環境を保育に取り入れています。
はじまりは2009年、鎌ケ谷市の空き地をお借りしてビオトープのある第二の園庭“まどかガーデン”をつくり、10年かけてたくさん人の想いがつながる場となりました。そして2019年、子どもが主体となる遊びを中心とした保育へ向けて園庭環境を整えていきたいという思いから、まどかガーデンの木登りの木、池、田んぼ、草木をまどか幼稚園に移し、毎日過ごす園庭がビオトープのある環境に変わりました。
木更津の山から登りやすい枝ぶりを探して出会った木登りの木は、園庭の真ん中でもシンボルツリーとなり、たくさんの子どもたちの大きな一歩を支えています。
大きな築山とトンネルは子どもたちの自由な発想で遊びの素材にもなり、少しずつ形を変えてきました。
子どもたちと保護者のみなさんでつくりあげた池には、春になるとヒキガエルが訪れ、オタマジャクシが泳ぎ、ツバメが巣材の泥を取りにやってきます。
夏から秋にかけては子どもたちがヤゴを探したり、アメンボをつかまえたり、トンボを追いかけたり。冬になると氷が張り、目を輝かせて遊びます。
職員が一丸となってつくった田んぼでは、年長組の子どもたちがお米づくりに挑戦します。
毎年種まきから苗作り、田植え、稲刈り、脱穀、籾摺りをおこない、自分たちで育てたお米を味わいます。
たくさんの人の「手」でつないだ園庭ガーデンを、これからも保育の柱として育んでいきたいと思います。
旬の食材を取り入れることで、自然のめぐみや季節の変化を学ぶことができます。
子どもは食の未熟さから新しい食べ物を食べるときに恐怖心を持ってしまいがちです。
それが“食わず嫌い”につながる場合があります。
食育「きせつをたべよう」では、『食べること』よりもその食材を『知ること』や『興味を持つこと』を大切にし、食材と向き合うことで安心して食べられるお手伝いをしています。
※まどか幼稚園では週に1回、季節の食材を使った副食の提供を行っています。
まどか幼稚園では、「童具館の積木」を取り入れています。積木の形や大きさ、収納箱やモザイク・球体のビーズまでも厳密な採寸によってつくられているので、重ねていくとどこかで必ず水平が生まれます。そのため、遊びの流れで興味が途切れることなく続き、活動が無限に広がっていきます。
積木が白木であるのは、子どもがつくりだすイメージをふくらませるため。色を持たないことによって、赤い消防車にも、緑豊かな山にも、カラフルな街にも見えてくるのです。答えがないからこそ表現の世界が無限に広がり、発見する喜びや子どもの思考力の可能性を広げ、多くの力を発揮し、集中力・注意力・協力・創造力・想像力・空間認知力など、さまざまな力を育みます。